胃カメラと大腸カメラは同日に受けられる?メリット・デメリット、費用、注意点を専門医が解説
- 胃カメラ検査と大腸カメラ検査を同日に受けることが可能です
- 胃カメラ・大腸カメラ同日検査とは?
- 胃カメラ・大腸カメラ同日検査の3つのメリット
- 胃カメラ・大腸カメラ同日検査の考慮点
- 胃カメラ・大腸カメラ同日検査の費用と保険適用について
- 当院で胃カメラ・大腸カメラ同日検査をおすすめする理由
- 検査後の注意点
- 同日検査で「苦痛は一度、安心は継続」を
胃カメラ検査と大腸カメラ検査を同日に受けることが可能です
「胃カメラも大腸カメラも受けたいけど、別々の日に受けるのは大変そう…」 「同じ日に検査を受けられるなら、一度で済ませたいな」
そうお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
近年、胃がんや大腸がんは依然として多くの方が罹患する病気であり、早期発見・早期治療のためには定期的な内視鏡検査が非常に重要です。
しかし、それぞれの検査には事前の準備や時間の確保が必要なため、忙しい毎日の中で「なかなか検査に踏み切れない」という声も聞かれます。
当院では、患者様の時間的、身体的な負担を軽減するため、胃カメラ検査と大腸カメラ検査を同日に実施することを積極的におすすめしています。この記事では、同日検査のメリットやデメリット、費用、保険適用、検査の流れなど、皆様が抱える疑問にお答えします。
胃カメラ・大腸カメラ同日検査とは?
胃カメラ検査(上部消化管内視鏡検査)は食道・胃・十二指腸を、大腸カメラ検査(下部消化管内視鏡検査)は盲腸から直腸にかけての大腸全体を、それぞれ肛門や、鼻または口挿入した細いカメラで粘膜を直接観察する検査です。
同日検査とは、これらの胃カメラ検査と大腸カメラ検査を、文字通り同じ日に行う検査のことです。これは、口とお尻から同時に2本のカメラを入れるということではありません。
一般的には、まず胃カメラ検査を行い、引き続いて大腸カメラ検査を行います。
事前の準備はほぼ大腸カメラ検査と同じで、特別な準備は必要ありません。
胃カメラ・大腸カメラ同日検査の3つのメリット
胃カメラ検査と大腸カメラ検査を別々の日に受ける場合と比較して、同日検査には患者様にとって大きなメリットがあります。
時間的・経済的な負担が軽減される
通院回数が1回で済む
通常、それぞれの検査には事前診察、検査当日、結果説明などで複数回の通院が必要になる場合があります。同日検査であれば、これらのプロセスを1回の通院にまとめることが可能です。
待ち時間の短縮
受付や検査前の準備にかかる待ち時間も、1回で済むためトータルで短縮されます。
交通費の削減
通院回数が減ることで、その都度かかる交通費も削減できます。
仕事やプライベートのスケジュール調整がしやすい
スケジュール確保が1日だけで済むため、お仕事やご家庭の都合をつけやすくなります。
身体的・精神的な負担が軽減される
検査前の準備(食事制限・下剤服用)が1回で済む
どちらの検査も事前の食事制限が必要ですが、同日検査であればこれを1回にまとめられます。 大腸カメラ検査のために飲む大量の下剤も1回で済みます。 検査前の食事制限や下剤服用は少なからず身体的・精神的な負担を伴うため、これが1回で済むのは大きなメリットとなります。
検査に伴う緊張や鎮静剤投与が1回で済む
点滴や鎮静剤投与など、検査前の緊張する機会を1回に減らせます。また点滴が苦手な方にも安心して受けていただけるよう最大限配慮いたします。
胃カメラ・大腸カメラ同日検査の考慮点
同日検査は多くのメリットがありますが、いくつか考慮しておくべき点もあります。
鎮静剤の使用量が増える可能性がある
単独の検査と比較すると検査時間が長くなるため、使用する鎮静剤の量が増える可能性はあります。しかし、当院では経験豊富な医師が適切に調整しており、使用料を最小限に抑えて苦痛の少ない検査を実現しております。
また検査後に過度にふらつきが残ることはありません。
症状がない場合は保険適用にならない(自費診療となる)
胃や大腸に何らかの症状がある場合、あるいは医師から定期的な検査を指示されている場合は、保険適用で検査を受けられます。 しかし、特に症状がなく、単に「念のために検査を受けたい」という場合は、自費診療となる可能性があります。
ただし、検査中に異常所見が発見された場合などは保険適用となる場合もありますので、ご自身の状況に合わせてご確認ください。
また当院のある神奈川県や東京都では、症状があれば同日検査も保険適用で可能です。
実施できる医療機関が限られる
大学病院などの大きな病院では、同日検査を基本的に行っていません。多くの場合は内視鏡専門クリニックや消化器内科クリニックで実施されています。
医療機関によっては、同日検査を行っているかどうかホームページなどで確認が必要です。
胃カメラ・大腸カメラ同日検査の費用と保険適用について
同日検査の費用は、基本的に胃カメラ検査と大腸カメラ検査それぞれの料金を合わせた金額となります。
費用は、検査のみか、生検(組織検査)やポリープ切除を行ったかどうかによって変動します。
検査のみの場合
約10,000円~20,000円程度(3割負担の場合の目安)
生検やポリープ切除を行った場合
約20,000円~40,000円程度、またはそれ以上になることもあります。
主に以下の場合に保険診療となります
- 胃や大腸に自覚症状がある場合(腹痛、血便、胃もたれなど)
- 検診で異常を指摘された場合(便潜血陽性など)
- 医師から病気の疑いや定期検査が必要と判断された場合
また症状がない場合は、原則自費診療となります。
当院で胃カメラ・大腸カメラ同日検査をおすすめする理由
川崎駅前大腸と胃の消化器内視鏡・肛門外科クリニックでは、患者様に安心して同日検査を受けていただけるよう、様々な取り組みを行っています。
- 経験豊富な内視鏡専門医・指導医が検査を担当
当院の医師は、内視鏡検査・治療の豊富な経験と実績を持つ消化器内視鏡専門医・指導医です。短時間で正確な検査を行うことに努め、患者様の痛みや苦痛を最小限に抑えた検査を提供します。
- 鎮静剤の使用
ご希望に応じて鎮静剤を使用し、ウトウト眠っているような、リラックスした状態で検査を受けていただけます。経験豊富な医師による適切な鎮静剤の調整と、検査中のモニタリングで安全に配慮しています。短時間作用型の鎮静剤にも対応し、検査後のリカバリー時間を短縮できる場合もあります。
- 炭酸ガス(CO2)の使用
大腸検査時に腸を膨らませる際は、速やかに体外に排出される炭酸ガスを使用します。これにより、普通の空気を使った検査に比べて、検査後のお腹の張りを大幅に軽減できます。
- 苦痛の少ない挿入法
日本でも限られた医師が施行している、カメラ挿入時に空気を入れない「完全無送気軸保持挿入法」にも対応しており、痛みを軽減します。
- 高精度な最新内視鏡システムの導入
富士フィルム社製の最新内視鏡システムを導入しています。 NBI(狭帯域光観察)や拡大内視鏡などの機能を活用し、小さな前がん病変や早期がんも見逃さない、精度の高い検査を行います。
- 同日でのポリープ切除に対応
大腸カメラ検査中にポリープが見つかった場合、その場で切除する日帰り手術に対応しています。これにより、別の日に改めて検査・手術を受ける手間や負担を省けます。 ポリープ切除は将来の大腸がん予防に繋がります。
- 検査後のリカバリースペースを完備
鎮静剤を使用された方が安全にお休みいただけるよう、専用のリカバリースペースをご用意しています。 検査後はストレッチャーで移動し、ゆっくりと休憩していただけます
- 女性医師による検査が可能
「男性医師による検査に抵抗がある」という女性のために、ご希望に応じて女性医師が検査を担当いたします。 プライバシーに配慮した環境で、安心して検査を受けていただけます。
- 川崎駅より徒歩圏内の好アクセス
JR川崎駅・京急川崎駅から徒歩4分と、非常にアクセスが良い場所にあります。 通院の負担が少なく、検査後のご帰宅もスムーズです。【当院までのアクセス】
- 土曜日・日曜日も検査に対応
平日お忙しい方でも検査を受けていただけるよう、土曜日・日曜日も内視鏡検査を実施しています。
検査後の注意点
鎮静剤を使用した場合は、検査後ふらつきが残ることがありますので、当日の車・バイク・自転車の運転は絶対に避けてください。 ご帰宅は公共交通機関をご利用いただくか、ご家族の送迎をお願いいたします。
ポリープ切除を行った場合は、出血などの合併症リスクを減らすため、術後数日間~1週間程度、食事や運動、旅行などに制限があります。 詳細は検査後に医師からご説明いたします。
同日検査で「苦痛は一度、安心は継続」を
胃カメラ検査と大腸カメラ検査の同日検査は、多忙な現代人にとって非常に効率的で、身体的・精神的な負担を軽減できる優れた検査方法です。 適切な医療機関で経験豊富な医師の検査を受ければ、安全性も高く、早期発見・早期治療の機会を逃しません。
川崎駅前大腸と胃の消化器内視鏡・肛門外科クリニックでは、専門性の高い医師、最新の設備、そして患者様への丁寧な配慮をもって、苦痛の少ない内視鏡検査を提供しています。
胃や大腸の症状が気になる方、健康診断で異常を指摘された方、あるいは特に症状はないけれど一度きちんと調べておきたいという方も、ぜひこの機会に同日検査をご検討くださいご不明な点やご不安なことがございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。