ウォシュレットの「強」は危険!温水便座症候群を防ぐ、肛門科医推奨の正しい使用法
目次
1.日本人には必須?便利すぎるウォシュレットの落とし穴
今や日本のトイレには欠かせないウォシュレット(温水洗浄便座)。清潔で快適な排泄をサポートしてくれる便利な設備ですが、使い方を誤ると、かえってお尻の皮膚や粘膜を傷つけ、様々な肛門のトラブルを引き起こす原因となります。
特に、ウォシュレットの使いすぎや誤った使用法によって引き起こされる慢性的な皮膚炎や肛門の不調は、「温水便座症候群」とも呼ばれ、肛門科では増加傾向にあります。
2.ウォシュレットが引き起こす「温水便座症候群」とは?
温水便座症候群は、ウォシュレットの過度な使用が原因で、肛門周辺の皮膚に炎症や湿疹、かゆみなどが起きる病態の総称です。主な原因は以下の3つです。
(1) 皮膚のバリア機能の破壊
肛門周辺の皮膚は非常にデリケートです。ウォシュレットの強い水圧や長時間の洗浄は、皮膚を守っている皮脂を過度に洗い流してしまいます。皮脂がなくなると、皮膚のバリア機能が低下し、乾燥や外部刺激に弱くなり、炎症や湿疹を引き起こしやすくなります。
(2) 刺激によるかゆみの悪循環
洗浄後に水分が残ったままになったり、温風で乾燥させすぎたりすると、皮膚が乾燥し、慢性的なかゆみ(肛門掻痒症)が発生します。かゆいからといって、さらにウォシュレットで強く洗う…という悪循環に陥り、症状を悪化させてしまうケースが非常に多いです。
(3) 細菌バランスの乱れと摩擦による傷
強すぎる水圧は、肛門の粘膜を傷つけたり、肛門内の必要な常在菌のバランスを乱したりする可能性があります。また、洗浄後の紙での摩擦や、温風での過度な乾燥も、切れ痔(裂肛)などの原因になりかねません。
3.肛門科医推奨!ウォシュレットの正しい使い方「3つのルール」
温水便座症候群を防ぎ、お尻の健康を保つためには、正しい使い方を徹底することが重要です。以下のルールを必ず守りましょう。
| ルール | 正しい設定・行動 | 理由と注意点 |
|---|---|---|
| 【ルール1】水圧 | 「弱〜中」に設定し、ソフトに洗浄する | 強い水圧は皮膚のバリア機能を破壊し、炎症の原因となります。水圧は最小限に留めましょう。 |
| 【ルール2】水温 | 「体温(36〜38℃)程度」に設定する | 熱すぎるお湯は、かゆみを誘発しやすく、皮膚への刺激も強くなります。ぬるめの温度を厳守しましょう。 |
| 【ルール3】時間 | 「5秒以内」の短時間で洗浄を済ませる | 肛門を清潔に保つには、軽く汚れを流すだけで十分です。長時間(10秒以上など)の洗浄は厳禁です。 |
【さらに重要なポイント】
- トイレットペーパーは優しく: 洗浄後は、トイレットペーパーを優しく押し当てて水分を吸い取るように拭きましょう。ゴシゴシ擦る動作は避けてください。
- 温風乾燥のしすぎに注意: 温風機能で長時間乾燥させすぎると、かえって皮膚が乾燥し、かゆみが増すことがあります。適度な乾燥に留めましょう。
4.「かゆみ」「ヒリヒリ」が続くなら、専門医に相談を
ウォシュレットの使い方を改善しても、肛門周辺のかゆみ、湿疹、ヒリヒリ感が続く場合は、自己判断せずに専門医に相談することが大切です。
その症状は、単なる皮膚炎ではなく、切れ痔、いぼ痔、痔ろう、あるいは真菌(カビ)感染など、別の病気が原因でかゆみを引き起こしている可能性があるためです。特に、市販薬を塗っても治らない、症状が悪化するという場合は、必ず受診してください。
5.川崎で肛門のかゆみ・不調にお悩みなら専門医へ
「ウォシュレットが手放せない」「お尻のかゆみが治らない」といったデリケートなお悩みも、川崎駅前大腸と胃の消化器内視鏡・肛門外科クリニックにご相談ください。
当クリニックでは、肛門専門医が丁寧に診察し、温水便座症候群の治療はもちろん、隠れた痔の病気がないかを正確に診断します。
正しい知識と適切な治療で、お尻のトラブルを解消し、快適な毎日を取り戻しましょう。
川崎駅からもアクセスしやすい当クリニックが、あなたの健康をサポートします。