血便の色でわかる体からのサイン COLOR-OF-BLOODY-STOOL
色の違いから推測できる原因と受診の目安
血便の色には、薄いピンク、鮮やかな赤、赤褐色、黒っぽい色などさまざまな種類があります。
診察の際に色味を正確に伝えるのは難しいため、可能であれば出血時の便をスマートフォンなどで撮影しておくと診断の助けになります。
一般的に、鮮やかな赤い血便は肛門や直腸など、出口に近い部分からの出血を示します。一方で、黒っぽい便(タール便)は、胃や十二指腸などの上部消化管で出血した血液が酸化したものと考えられます。
血便の色から考えられる疾患
血便の色調を確認することで、出血している場所をある程度推測できます。
診察では、血の色や量、持続期間、痛みの有無、発熱、最近の食事内容や海外渡航歴なども伺い、総合的に判断します。
正常な便は黄色から茶褐色をしています。
明らかに赤みが混じっている場合はもちろん、オレンジ色や赤褐色など微妙な色の変化でも、血便が隠れている可能性があります。違和感を覚えたら、早めに肛門科・消化器内科へご相談ください。
受診のタイミングの目安
突然の血便は驚くものですが、まずは落ち着いて次のように対応しましょう。
出血量が多い場合
すぐに医療機関を受診してください。
黒い便が出た場合
胃や十二指腸の出血が疑われるため、なるべく早めの受診をおすすめします。
便に少量の血が混じる、繰り返す血便
肛門科や消化器内科で検査を受けましょう。
血便は、消化管から肛門までのどこかで出血が起こっているサインです。自己判断で放置せず、原因を明らかにすることが大切です。
血便や便の色が気になるときはご相談ください
血便は、色や出血量から出血部位や疾患を推測できる大切な手がかりです。
当院では、消化器内科と肛門科が連携し、必要に応じて肛門診察や大腸カメラ検査を行い、原因に応じた適切な治療を行います。
便の色や血の混じり方が気になったときは、早めにご相談ください。